SEOにURLが与える影響を考慮し、効果的な設定方法を模索する方が増えています。
URLは「Web上の住所」としてWebコンテンツの公開に不可欠な要素であり、Googleガイドラインでも推奨設定について触れられています。
そこで本記事では、そもそもSEOとURLにどのような関係性があるのか解説したのち、SEO効果を高めるためのURL設定のポイントについて詳しくご紹介します。
末尾では「URLを変更したい場合はどうすべきか」についても解説していますので、これからURLの改善に取り組む方はぜひ最後まで参考になさってください。
結論として、URL自体にSEO評価を高める効果はほとんどありません。URL内にキーワードを含めれば若干のSEO効果が期待できるメリットはあるものの、影響はごく限定的です。
しかし、だからといってURLを適当に設定してはいけません。
なぜならURLは、クローラーのインデックス作成に不可欠であり、外部サイトではアンカーテキストになる可能性もあるなど、Googleの検索順位に間接的な影響を与えているからです。
そのためSEO効果の最大化のためには、「検索エンジンが理解しやすい」「ユーザーにコンテンツ内容が伝わる」など、ポイントをおさえたURLを設定することが重要になります。
それでは、SEO対策を考慮したURL設計のポイントを5つみていきましょう。
URLは簡潔で、ユーザーにとって見やすく・わかりやすいことが最も重要です。
パラメーターを多用したURLや文字数の長いURLを使用すると、ユーザーの利便性が低いうえ不信感を招きかねません。また、クローラーがURLの意味を判断できないと結果的にSEO効果も低下していく可能性があります。
URLには余計な単語を含まず、シンプルでわかりやすく、端的であることがポイントです。
URLに使う文字は、コンテンツの内容が想像できる単語を選択しましょう。また、上位表示を狙うSEOキーワードを含めておくとさらに効果的です。
例えば「URLはSEOに影響するのか?」というタイトルであれば「how・url・affect・seo」などが文字列の候補となります。
コンテンツ内容と関連性の高い言葉を使用することで、ユーザーや検索エンジンの利便性を高めることを意識しましょう。
GoogleはURLに複数のワードを使用する場合、単語同士をハイフン(-)でつなぐことを推奨しています。
例えば「URLはSEOに影響するのか?」というタイトルであれば「/how-url-affect-seo/」のようにスラッシュ(/)間の単語をハイフン(-)つなぎましょう。
きちんとURLに区切りをいれることで、検索エンジンに正しく内容が伝わるほか、ユーザーの視認性も向上し、SEO効果が高まります。
なお、アンダーバーやアンダースコア(_)を使用しているURLもありますが、URLを自由に選べる状況ならハイフン(-)がおすすめです。
URLは基本的に日本語や大文字を使わず、すべて小文字の半角英数字で統一しましょう。
なぜなら日本語表記のURLはコピペした際に%や英数字など無意味な羅列に変換されてしまうため、ユーザーや検索エンジンにURLの内容がわからなくなってしまうからです。
Googleはローカライズした単語の使用を推奨していますが、日本語やローマ字表記などを無理に使う必要はありません。
WEBページには「ディレクトリ階層」と「リンク階層」の2つの層構造があり、どちらも階層が浅い方がSEO効果が高くなります。
ディレクトリ階層とはWebサイトにおけるカテゴリ分けの方法で「https://www.ドメイン名/ディレクトリ名/本ページ名/」のように、URLでカテゴリーや階層構造を表現する仕組みです。
ディレクトリ構造は複雑で深くなるほどURLが冗長になるため、ユーザーにわかりやすくするためにもコンテンツ整理や適切なカテゴライズをするようにしましょう。
一方、リンク階層は目的ページへアクセスするまでに必要なクリック回数を意味します。
検索エンジンのクローラビリティとユーザーの利便性の両方を確保するために、トップページから1〜2クリックで目的のページへ到達できるよう、サイトを構造化するのがおすすめです。
なお、クローラーはリンク階層を参考に検索順位を決めているため、SEO対策ではこのディレクトリ階層よりリンク階層の最適化を優先する方がよいでしょう。
次に、URL全体におけるSEO対策に必須の設定を2つご紹介します。
URLの「https」化とは、利用者とサイト間で送受信されるデータを暗号化する施策です。Webサイトの完全性・機密性の確保やセキュリティを向上させることができます。
従来のsがつかない「http」の状態だと安全性が低く、インターネット上での情報漏洩や盗聴のようなサイバーリスクを回避できません。加えて、サイト訪問者に「保護されていない通信」という警告が出るため、不信感からユーザーが離脱してしまうなどSEOには悪影響しかありません。
GoogleもURLのhttps化を推奨しているため、SEO対策をするなら必ず行っておきましょう。
なお、https化にはSSLサーバ証明書を取得しなければならないため、ドメイン認証は無料〜数千円でできますが、企業認証になると5〜8万円ほど費用が必要です。
また、httpのままで連携しているGoogle Search Consoleなどのツールは、httpsのURLで再設定しなければならないため計画的に実施しましょう。
URLの正規化とは、同じ内容なのに複数のWebぺージURLが存在する場合、Googleからの評価分散を防ぐためにURLをひとつに統一する施策のことです。
GoogleのクローラーはURLごとに評価を行っています。そのため、ドメイン内にURLが複数あると同一内容でも別ページとして認識され、検索エンジンに正しく評価されなくなってしまうのです。
重複URLの正規化する場合、まず301リダイレクト、それが難しい場合はcanonicalタグを使用しましょう。
301リダイレクトとは、URLに永続的な転送処理をかけるためのステータスコードです。旧URLでのSEO評価を引き継ぐことができるため、SEO効果を保ったままURLを正規化できます。
なお、canonicalタグは重複ページのなかで評価してほしいページを検索エンジンに伝えるためのタグです。ただし重複したページはそのまま残ってしまうため、特に理由がなければ301リダイレクトの使用が推奨されています。
URLを変更するタイミングは、一般的にサイトリニューアル時に検討されることが多いです。
実はURLの変更自体はとても簡単です。
しかし、GoogleのクローラーはURLに基づいてサイト内をクロールしているため、安易にURLを変更するとSEO評価が大幅に下がってしまう危険性があります。
URL変更時の悪影響を避けるため、Google Search Consoleに新ドメインを登録し、旧URLから新URLへの301リダイレクトを設定するなど、きちんと手続きを行うことが重要です。
URLの設定には専門知識が必要な部分もあり、気軽に変更できない場合も多いかもしれません。
専門知識無しでも自分でできるSEO対策もありますので、こちらも参考になさってください。
今回は、SEO効果の高いURLの作成方法について解説してきました。
お伝えした通り、URLによるSEO評価への影響はとても限定的です。そのため、現在公開されているURLを無理に変える必要はなく、今後のURL設定で意識していけば十分でしょう。
どちらかというとSEO対策としては、公開するコンテンツの品質を上げることのほうが重要です。
URLは神経質にならず、ユーザーや検索エンジンにわかりやすくかつ使いやすいものを設定するとよいでしょう。