コラム

自分でSEO対策はできるか?社内でやるべき6つの施策と外部委託すべきポイントを徹底解説

作成者: 田中 剛|3/4/24 12:30 AM

自分でSEO対策をしようとして「SEO対策は専門企業でないと成果が出ない」と思われる方も多いかもしれません。

しかしこの通説は、半分本当で、半分は誤解です。

確かにサイト構造最適化や被リンク施策など、技術・ノウハウが必要なSEO対策は専門家に任せたほうが効果的です。

しかし数あるSEO対策のうち「コンテンツSEO」は、自分で取り組み、成果を出すことができる分野です。

そこで今回の記事では「自分でできるSEO対策」として、専門知識不要でできるコンテンツSEOのコツを6つ解説します。

SEO対策初心者の方、オウンドメディアのSEOを強化したい方、自分でできるSEO対策の考え方を知りたい方は、ぜひこの記事を読んで実践の参考になさってください。

SEO対策は自分でできるのか?

SEO対策に自分で取り組む場合、まずチャレンジすべきなのが「コンテンツSEO」です。コンテンツSEOはユーザーに価値あるコンテンツを提供することで検索順位の向上を目指します。

「コンテンツ is キング」という言葉が示す通り、SEO対策で最も重視されるのはコンテンツの質です。実際、他のテクニカルなSEO対策をどんなに頑張っても、根本となるコンテンツの質が悪ければ検索順位があがることはありません。

専門知識が無くてもできるコンテンツSEOのやり方

まずは自分でコンテンツSEOに取り組むために、重要なポイントを6つ解説します。

ユーザーの課題や興味関心を考える

コンテンツSEOで重要なのは、ユーザーに価値ある情報を提供することです。そのため、まずはコンテンツにアクセスする読者の目的や検索意図を深く分析する必要があります。

興味・関心や解決したい課題、需要、悩みなどをユーザー視点に立って考え、どのようなニーズがあるか戦略を立てましょう。

ターゲットを絞り込むにあたって、自社サイトにアクセスする理想の人物像「ペルソナ」を作成するのも効果的です。

ユーザーが検索するキーワードを探す

ターゲットが明確になったら、次は想定ユーザーがYahoo!やGoogle検索で使用する可能性が高い「検索キーワード」を分析しましょう。

コンテンツSEOでは、選定したキーワードで検索上位を狙うため、キーワード選定は慎重に行うことが重要です。

このとき、Googleキーワードプランナーやラッコキーワードなどの分析ツールを活用しましょう。月間検索ボリュームや関連キーワード調査、競合キーワード分析を行ったうえで、メインキーワードを決めるのがおすすめです。

検索上位の記事を分析する

メインキーワードが決まったら、次に競合サイトのコンテンツ分析を行います。

1位~10位のランキングが高いページは「実績のある成功事例」です。記事の構成やテーマ、タイトル、見出しなどを参考に、ユーザーの求める内容や検索意図をチェックしてみましょう。

ただし最終的なコンテンツに落とし込む中で、競合分析で得た要素をうまく取り込みつつ、自社のオリジナリティを出し差別化することも忘れないことが大切です。

読みやすくわかりやすい文章にする

検索上位を獲得するためには、ホームページを訪問したユーザーの満足度を高めることが重要です。

そのためライティングの際には有益な情報提供を目指す以外にも、テキストでの専門的な用語を避け、親しみのある簡単な単語を使うなど、書き方を工夫するようにしましょう。

また、誤字脱字をなくす、起承転結など理解しやすい文章構造にする、難しい説明にはイメージ画像を挟むなど、流れを意識して読者の離脱を防ぐことも大切です。

関連記事を内部リンクでつなぐ

コンテンツ作成時に有効な集客テクニックに「内部リンク」があります。内部リンクとは、文章中のアンカーテキストに既存ページのURLリンクを設置する手法です。

関連性の高いページをうまくつなぎ、ユーザーをリンク先の記事に誘導できれば、サイト内の回遊率や流入・アクセス数の向上だけでなく、SEO評価が高まるなどたくさんのメリットがあります。

ただし、内部リンクは単に貼ればいいというものではありません。アンカーテキストにキーワードを不自然に多用したり、関連性のないページまでリンクするとペナルティを受ける可能性があるため注意しましょう。

定期的なリライトが必須

コンテンツは公開して完了ではありません。時間が経つにつれ情報の鮮度や正確性は落ちていくため、継続的な情報追加・更新作業が必要です。

リライトを行う目安は、基本的に公開後3か月~半年ほどみておきましょう。このとき、どのように改善を加えるかは、データ計測を行ってから決定すると効果的です。

例えば、代表的なSEOデータ解析ツールには以下のようなものがあります。

  • Google Analytics
    ユーザー行動分析を行うツール。
    流入経路や離脱率チェック、内部リンク設置の参考にする。
  • Google Search Console
    流入キーワードの分析やクリック率などを分析してSEO改善点をみつける。
  • GRC
    コンテンツの検索順位を効率的に調査するツール。

また、順位を決めるGoogle公式ガイドラインは不定期にアップデートされるため、最新情報にあわせてコンテンツ傾向や運営方法なども調整も行うようにしましょう。

SEO対策の種類

自分でできる範囲のコンテンツSEOが完了したら、次は中級者向けのSEO対策についても学んでおきましょう。

ここでは自社サイトのSEOを更に強化するための「コンテンツSEO」「内部対策」「外部対策」の3種類についてご紹介します。

コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、ユーザーに向けて行うSEO対策です。ユーザーニーズに沿った価値あるコンテンツを制作し、クリック率を高めることを目的とします。

「高品質なコンテンツを作成する」など自分でできる施策も多いため、初心者が最も取り組みやすいSEO対策のひとつです。

ただしコンテンツSEOをさらに強化するためには、YMYLなど特定分野の対策やE-E-A-TのようなGoogle評価基準などにも踏み込まなければなりません。

内部対策

Webサイトの検索結果は、検索エンジンのロボット(クローラー)がサイトを巡回し品質評価を下すことで決められています。

そのためSEOの内部対策は、検索エンジンが自社サイトの内容を正確に把握できるよう、サイト構造を最適化するための施策です。

具体的には、HTMLタグの適切な利用、XMLサイトマップの登録、ページスピード改善やレスポンシブデザインの実装、対策キーワード選定などを行います。

どんなにいいコンテンツを公開してもGoogleのクローラーが理解できなければ上位表示されないため、SEO対策を強固にするためにも内部対策は欠かせません。

外部対策

SEOの外部対策とは、他サイトから良質な被リンクを獲得するための施策です。自社サイトの信頼性や権威性をたかめることで、検索順位の上昇につながります。

具体的にはリンク切れを削除してユーザーの利便性を高めたり、良質な被リンクの獲得と低品質な被リンクのブロックを並行して行いましょう。

また、SNSを運用することでシェア・認知拡大を狙うとともに、関連サイトからのナチュラルリンクが増えるよう働きかけます。

自社だけで内部対策と外部施策を完璧にこなすのは難易度が高いため、この段階まできたら外部のプロ業者へ委託を検討してもよいでしょう。

SEO対策を自分でやる必要はある?プロに依頼すべきタイミング

SEO対策は施策の幅が広いため、まずはコンテンツ制作など自分でできることには積極的に挑戦するべきです。

扱う製品や顧客を最もよく理解しているのは自社自身なので、社内でコンテンツSEOに取り組めば外注より魅力的に情報発信が出来ます。また、新たなニーズ発見にもつながるなどメリットは多いでしょう。

しかしSEO対策は奥が深く、ページスピード改善やレスポンシブデザインなどテクニカルな施策には専門知識が求められることも事実です。

そのため「SEO対策に苦戦している」「なかなか成果が出ていない」「アドバイスがほしい」と感じたタイミングで、外部企業のサポートを検討する必要があります。

ユーザー理解を深めれば自分でもSEO対策ができる

コンテンツSEOは、専門知識のない初心者でも自分で取り組めるSEO対策です。

まずは顧客のニーズをしっかりと理解し、ユーザーが求めるコンテンツを提供できるよう試行錯誤することから始めてみましょう。