コラム

PIM/DAMシステム活用術:顧客接点を強化してビジネスを加速させる最適解

作成者: デジタルマーケティング事務局|11/11/24 4:03 AM

 目次
 

近年の社会の変化や、顧客価値の変化、競争環境の変化に対応するために、DXを推進する企業が増加しています。 DXの推進では、ビジネスの成長のために顧客との効果的なコミュニケーションが重要視されており、顧客接点であるWebサイトやECサイト、SNSなど複数のチャネルの有効活用を積極的に進める企業が増加しています。

本コラムでは、コンテンツの管理に追われている現場の方々向けに、PIM/DAMシステムをご紹介いたします。

PIM/DAMシステムとは

PIM/DAMシステムは、社内外にある商品情報を効率的に集めて一元管理し、さまざまなチャネルにスムーズに情報を提供することで、販売チャンスを逃さずに売上につなげるためのシステムです。

PIM/DAMシステムでの活用と効果

PIM/DAMシステムは、社内外に散在した商品情報を効率的に収集、一元管理することで、様々なチャネルへシームレスに情報連携し、販売機会を逃さず、売上に直結したマーケティング活動を実現できる情報基盤です。

もともとPIM(Product Information Management:商品情報管理)とDAM(Digital Asset Management:デジタルアセット管理)は、ともにマーケティングやプロモーション用媒体へ商品に関する情報を提供する役割を持った、単独でも利用できるシステムです。PIMは主に商品の仕様やスペックなどのテキスト情報を管理するのに対し、DAMは主に画像や動画、ロゴなどのプロモーション用途のデジタルアセットを一元的に管理します。
PIM/DAMシステムとして両者の機能を統合して利用することで、効果を最大化できます。

コンテンツ管理業務のよくある課題

WebサイトやECサイト、SNSなどの管理・運用をしている多くの企業の企画・販促部門では、企画・販促戦略を検討しつつ、以下のようなコンテンツ管理業務を進めています。

・自社の開発部門や商品仕入先企業で管理している商品情報の収集 
・商品画像などの撮影や、イラストの制作・手配 
・新規コンテンツ配信、及び、既存コンテンツの更新

企画・販促戦略検討を行いながら、上記の業務を進める中で、よくある課題として以下のようなものがあります。

商品情報や画像や図面のファイルを各部門や各担当者でそれぞれ管理している。

各部門や担当者に問い合わせて情報を探す必要があり手間と時間がかかる。
最新のものがどれか分からなくなり先祖返りのリスクが高まる。

商品のテキスト情報はExcel、画像や図面のファイルはファイルサーバ、など別々に管理している。

各チャネルで利用する際に、テキスト情報とファイルを探し出し、組み合わせる手間が発生する。

同じ商品の情報が各チャネルで別々のフォルダやサーバなどで保管されている。

期限切れや利用不可エリアでの人的ミスによる不正利用発生のリスクがある。

画像やイラストの利用期限や利用可能エリアが管理・共有できていない。

期限切れや利用不可エリアでの人的ミスによる不正利用発生のリスクがある。

上記の課題は、効率化や品質だけではなく、そこから顧客満足度の低下や売上の低迷につながる可能性があります。また、社会の変化や、顧客価値の変化、競争環境の変化に追随して売上を向上させるために、顧客接点のチャネルを増やし、多様化する顧客属性ごとのコンテンツを準備することが必要となっており、上記の課題が増大している傾向にあります。

コンテンツ管理業務の課題を解決するPIM/DAMシステム

上記課題の解決方法として、以下が考えられます。
・画像やイラストを含めた商品情報の一元管理により情報の散在化を無くす。
・一元管理した情報を様々なチャネルに利活用(マルチユース)する。

これらは、ルールなど運用で対応することも可能ですが、運用対応には限界があり、また全体最適化を実現するためには、画像やイラストを含めた商品情報を一元管理できる情報基盤の導入が解決の近道となります。

複数部門を横断したコラボレーションワークや既存システムとの連携により商品情報を効率的に一元管理。

複数部門や各担当への問合せが不要となり、情報を探す手間と時間を削減。

商品のテキスト情報と画像や図面などのデジタルアセットを紐づけて管理。

各チャネルへのデジタルアセットを含めたリッチなコンテンツの展開のリードタイムを削減。

一元化している情報から各チャネルへ展開。

更新漏れの抑制や、複数チャネルの同時更新によりチャネルごとの掲載齟齬を削減。

デジタルアセットの有効期限・エリアの管理項目設定とユーザ権限制御の組合せにより利用期限や利用可能エリアを制御。

期限切れや利用不可エリアをユーザ権限レベルで参照制御することで、不正利用発生のリスクを撲滅。

実際、業務効率化として年間約25%の効率化の実現や、事故発生率を約20%削減したという事例もあります。さらには、効率化した時間の企画・販促戦略検討への割り当てや、品質向上による取引先や顧客の信頼及び満足度向上により、売上向上にも寄与することが可能です。

現在、これらの課題解決と期待できる効果を踏まえて、PIM/DAMシステムを導入し、ビジネス改革を推進されている企業が増えています。

参考記事:めざしたのは商品情報の一元化だけでなく、 商品企画・開発プロセスにおけるフローの可視化 PIMが導くフジッコDX 2.0のビジネス変革 | 導入事例 | ソリューション/製品・サービス | DNP 大日本印刷

おわりに

複数のチャネルを有効活用するためには、企画・販促戦略を検討しながら、事故のないように情報の品質も確保しつつ、効率的に業務を遂行する必要があります。そのためにもPIM/DAMシステムを活用することで、情報の一元管理を行い、鮮度の高い、正確な情報を適切なタイミングで提供し、顧客満足度の向上や売上向上につなげていきましょう。