結論から申し上げると、SEOはマーケティングのー手段です。
まずはマーケティングの観点で、顧客体験のデザインが最初になければなりません。 そのうえで、いつ、誰が、どんなタイミングで、なぜ検索行動をするのかを考え、そこから逆算してコンテンツを設計する必要があります。
それを実現する手段としてエンジニアリングがあるのです。
エンジニアリング観点でのSEOに求められるスキルは、素晴らしいコンテンツがあるにも関わらず、リンク構造を正しく辿れないとか、表示が遅すぎるとか、Googleがサイトを評価するために使っているロボットがコンテンツを読めないとか、そういった問題を解決するスキルです。
SEOを適切に実施していくには、マーケティング的な戦略設計とエンジニアリング的な課題解決能力の両方が必要。後者についてはGoogleのSearch Console Helpでリファレンスがとれるのですが、前者については企業によってマーケティング戦略が千差万別なので、マニュアル等での解決が難しいもの。
そこでこの記事では、SEOの初心者の方向けに、マーケティング観点でのSEOについて解説してまいります。
前述したように、SEOはあくまでマーケティングの手段の一つにすぎません。
ということは、SEOを理解するには、マーケティングについての最低限の理解が必要です。
マーケティングについてはさまざまな定義がありますが、ここでは「マーケットとソリューションのギャップをなくし続けること」として、次にくわしく説明してみます。
そもそもマーケット以前に、ニーズまたはウォンツというものがあります。世の中の人々が求めている欲求のことです。
それらのニーズは、解決のために採算があうものとあわないものの二種類があります。
子供がほとんどいない地域に私立の学校がないのは、ビジネスの採算があわないから。
しかし子供がたくさんいる都会なら十分な生徒数が見込め採算がたち、ビジネスとして成立するでしょう。
この「都会における私立教育」の例のように、「解決のために採算があうニーズ」をマーケットと定義するわけです。
たとえば、あなたが独自に開発した安くて美味しいウイスキーを売りたい、と思って、ハイボール用のマーケットを定義したとします。
定量的に表現すると、ハイボールで気安く飲めるような1000円のウイスキーを10万人が求めれば、1億円のマーケットになる、といった具合です。
このマーケットのシェアを伸ばしていく、ということが一つの目標になるわけですが、そのために何をすればよいのでしょうか?
マーケティングに不慣れの場合は、たとえば以下のような「打ち手迷子」の状況に陥ってしまいがちです。
広告をうつべきか?広告にもテレビや新聞、最近ではWEB広告やYoutube動画広告もある。アフィリエイトというものもあるらしい。いや、そもそも、広告をうつ前にWEBサイトを作るべきなのでは?まてよ、単にWEBを作るだけでいいのか?ECの機能を持ったほうがいいのではないか。となるとスマートフォンアプリも作ったほうが良いのか。。。はたして、何をどれからやっていけばいいかわからない。。。
この迷子の状況から脱却するために、次にやるのがセグメント化です。
たとえば年齢や性別といった軸でセグメントを分け、ターゲットセグメントを策定するのです。
このようにターゲットを絞ることで、「ただウイスキーを売る」という状態から「30代男性にウイスキーを売る」という状態になり、多少はマーケティングの打ち手が見えてくるようになりました。たとえば新聞広告でも良いけど、30代男性向けの雑誌に出稿したほうが効率が良いかもしれない、ということがわかります。
さらにマーケティングの打ち手を明確にするために必要なのが、ペルソナ化とカスタマージャーニーマップです。
このようにペルソナ化やカスタマージャーニーマップを作成することで、
といった打ち手が明確になるのです。
そして上記の「検索行動」にアプローチするのがSearch Engine Marketing、すなわちSEMと呼ばれるマーケティング手段です。
SEOに比べてSEMはあまり聞き慣れないかもしれませんが、いたって単純。検索エンジンを使ったマーケティングのことを指しています。すなわちSEOとリスティング広告の2つに分解できます。
自社のプロダクト(あるいはサービス)の競合優位性をとらえ、ターゲットセグメントを絞り、そこからペルソナを定義し、カスタマージャーニーを作る。
その過程で現れる検索語の候補を洗い出し、検索市場を明らかにする。
その中で、例えば
ここまで、マーケティングにおけるSEOの位置づけ検索語について解説してまいりました。重要なポイントは、
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