サービスを通して提供する顧客体験を改善するためには、ユーザーに対する理解を深め、ユーザーの視点で課題や解決策を考えることが大切です。
ただし、「ユーザー」といっても一括りにできるものではありません。
例えば、利用頻度が高く継続期間の長いロイヤルユーザーもいれば、利用頻度が低く使い始めたばかりのライトユーザーもいます。
利用頻度は高くないが1回の利用の顧客単価が高いユーザーもいれば、利用頻度は高いが顧客単価が低いユーザーもいます。
そのため、利用しているユーザーをどのようなセグメントに分けることができるのかを自社サービス提供している価値や事業モデルを元に整理する必要があるのです。
さらに、セグメントごとにどれくらいのユーザーボリュームがいて、ロイヤルユーザー化させるための課題がどこにあるのかをデータ分析を行うことで明らかにし、改善活動をしていくPDCAサイクルを継続的に回していくというのが顧客体験の改善活動の1つの正攻法パターンです。
これらを実現するためには「顧客データの蓄積」が不可欠。 どのようなデータがあるべきなのでしょうか。如何に蓄積すべき4つのデータをまとめました。
会員登録や利用申し込みなどのフォームで入力した情報など、いわゆるユーザー属性を蓄積。 メールアドレスはを取得するときはその後メールでアンケートやオススメ情報などを送信できるようメール送信の許諾を得ておくことをお勧めします。
ユーザーの購買データを蓄積。購買データを蓄積しておくとロイヤルカスタマーの定義に有効です。 実店舗のPOSデータであったり、オンラインであればECの購買ログが一般的。
サイトやアプリ内でどのようなページを閲覧したか、流入経路はどこかなどの行動データを蓄積する。 こういったデータはGoogleAnalyticsなどを活用しながら環境構築をスリム化させることも可能です。
お問い合わせやアンケートへの回答内容など、定性的なデータを蓄積する。
それぞれのデータベースに共通の会員IDなどを持たせることで、横断的に統合して分析できるようになり、よりユーザー像の解像度が上がりますのでその点も留意して蓄積すべきデータを設計しましょう。
前述したようなデータを蓄積するエンジニア人材とは別に、ビジネスに活用していくためにはどのようなデータを収集すべきか、どのようにビジネスに生かしていくのかを考えるデータマケターのようなマーケティング領域のスキルとエンジニアリング領域のスキルの両方を持ち合わせた人材が欠かせません。
(グロースハッカーやアナリスト、データサイエンティストなどとも呼ばれる)
そういった人材に必要なスキルをまとめました。
もしデータのビジネス活用をお考えで、人材獲得を行おうと思っている方はご参考ください。
最後に、一番重要なことです。
ここまでお話ししてきたようなデータ蓄積や、そのデータを扱うことのできる人材を確保できたとしても、ビジネスの進むべき方針や戦略を決定する経営者をはじめとした組織横断的な文化がないと機能しません。
ビジネスに関わるメンバー全員が顧客を正しく理解したうえで、適切に「データドリブン」の文化を浸透させていくことがとても重要です。この文化づくりはなかなか容易ではないと思いますが、意識的に取り組んでいくべきアクションです。
博報堂アイ・スタジオは、博報堂グループでデジタル系の高度な制作業務を一手に担い、大企業のデジタルマーケティングの戦略策定から実行支援、その仕組を支えるシステムの開発などを行っておりました。
そうした業務を経て、幸いにしてデジタルトランスフォーメーションに必要なノウハウを持ち合わせております。
初回相談は無料ですので、まずはお気軽にお問合せください。